今回はある会社の事務所(2F建て)折板屋根へ設置です。
屋根は折板屋根(V字型に見えるものですね)だったのですが、なんと材質が「ステンレス製」でした。
塩害を気にしてステンレス製の折板屋根にした…とのことだったのですが、海岸線までは直線距離で2km以上はあり、この距離なら塩害を心配しなくてもよいのでは…?と考えるかたのほうが多いのかもしれません。という距離になります。
せっかくのステンレス屋根ですので、太陽光モジュールの設置金具もステンレス製にしなければ意味がないだろう…。ということと、さらには「異種金属の接触による電蝕」も考えて、やはり屋根材と同じステンレスに合わせようということになりました。
パワーコンディショナーも塩害の心配がないように「屋内設置」としました。
屋内設置用パワーコンディショナーは多くのメーカーで「集中型」と呼ばれる機種になります。
これは、太陽電池モジュールからのケーブルをパワーコンディショナーに接続する前に「接続箱」を設け、そこでケーブルを1回路にまとめてからパワコンに接続するというタイプです。例えばこの案件ですとモジュール25枚を3回路に分けて配線しているので、接続箱には3回路を入力し、出力は1本になって出てくる…ということになります。この1本をパワコンに接続することになります。
それではさっそく機器構成と価格をご案内しましょう。
太陽光モジュール NER120M340J-MB(単結晶ハーフセル型)340W
NER120M340J-MB 25枚 ¥456,000 ~ ¥628,000
パワーコンディショナー 屋内用集中型1台
SPUS-55D-NX 1台 ¥200,000 ~ ¥270,000
接続箱 4回路型 1面
接続箱 4回路型 ¥12,000 ~ 15,000
発電モニターセット SPCM276S-NX
SPCM276S-NX 1台 ¥68,000 ~ ¥98,000
延長ケーブル PVS-M4-HV3BB-030(30m)
PVS-M4-HV3BB-030 3組 ¥18,000 ~ ¥26,000
折板屋根用掴み金具工法 架台1式 25枚分 積雪地仕様ステンレス製
ステンレス製掴み金具 1式 ¥284,000 ~ ¥413,000
(ギョーカイの裏話になりますが…)金属折板屋根のハゼ締め金具でステンレス製のものが用意できて、かつ実績もある(必要なら強度計算書も出してもらえる)となりますと、太陽光業界の中でも最古参の某、大手金属建材メーカーに問い合わせをしてみるしかありませんでした。
そのメーカーさんの架台・金具販売の考え方、規定があり紆余曲折がありましたが、今回はいいんちょの会社が今後の責任を負うという条件で金具単体での販売をしてもらいました。そのメーカーとしても金具のみの販売額で将来にわたって太陽電池モジュールの設置強度などを保証しろといわれても保険費用などが出てこない…のでしょう。当然ですね。もっと大きい規模ならモジュール施工込みで販売できるとのことでした。
太陽光モジュール 取付工事
金属屋根掴み金具工法 1式 ¥139,000 ~ ¥198,000
太陽光発電システム電気工事 1式
電気工事 1式 ¥160,000 ~ ¥250,000
経費(運搬費、昇降足場費など)
経費 1式 ¥50,000 ~ ¥70,000
<保証内容>
システム構成機器保証(モニターセット除く)15年間
モジュール出力25年間リニア保証(25年目で80%以上)
自然災害補償10年
それでは合計で…
合計金額 ¥1,387,000(税抜き) ~ ¥1,968,000(税抜き)
となりますが、このネクストエナジー太陽光には「住宅用パッケージ価格」が設定されてありますので、実際には…
ネクストエナジー太陽光発電 住宅用パッケージ価格
¥1,290,000(税抜き) ~ ¥1,850,000(税抜き)
…というところでしょうか。
すごく価格に開きがありますね。
これじゃあ何の参考にもならないよ!…という皆さんは、「太陽光の見積りの見かた 価格帯の幅が大きいのは?」という記事をご覧ください。
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