OK ON GOLFの計測値をそのまま「フライトスコープ社」のサイトのシミュレーションに放り込んだらどういう数値になるのかを検証してみました。
フライトスコープ社とは
フライトスコープ社は米国に本社を置く企業で、3Dドップラーボール追跡モニター、ゴルフレーダー、ローンチモニターの開発・製造のトップ企業の一つで、その製品は様々なゴルフ施設やフィッティング現場で使われています。「ミーボ」などのシリーズで有名ですね。
フライトスコープ社のサイトでは、ボール初速や打ち出し角度などを入力することで、そのボールがどのようにどれだけ飛んだ、曲がったなどのシミュレーションをすることができます。
今回は、このシミュレーションを使わせていただきまして、先日からユピテルとの比較をしてきた打球データがフライトスコープのシミュレーションではどういった結果になるのかを検証してみました。
※シミュレーションの本当に正しい使い方・数値の入力方法をネットで調べてみましたが、「完全にこれでOK」といえるような資料を見つけられませんでした。あくまで、これまでのOK ON GOLF検証を基に私の判断・設定において行った結果ですので、参考資料のひとつとしてご覧ください。
ほぼストレート弾道の検証
(打球その1)初速63.5m/s、サイドスピン115の打球です
フライトスコープ社のシミュレーションでは、ボール初速の単位が「マイル・パー・アワー」ですので、OK ON GOLFの「メートル・毎秒」から換算しなければなりません。
今回で言いますと…
63.5(m/s) × 3600(秒)÷ 1600メートル(1マイル)= 142.875(マイル/時間)となりますので、初速にこの数値を入力しました。
※「ボールタイプ」は「レンジボール・タイプ」を選んでおります。
あとは打ち出し角をそのまま16.4度、打ち出し方向を左2.1度、バックスピンを2883回転/毎分と入力しました。
あとは、「サイドスピン」なのですが、フライトスコープ社シミュレーションには、サイドスピンという概念ではなく、「スピン軸の傾き」という尺度を採用していますので、これを合わせねばなりません。これは、「Off Pin」(ターゲット方向からどれだけズレた位置にボールが止まったか)が同じ位置になるように「スピン軸の傾き」を変えながら何度か試行して判明させました。
結果では、総距離がOK ON GOLFより少なくなりました。261.7ヤードに対して255.1ヤード。
また、キャリーは大きく、ランが少なく計測されました。ロール(ラン)が24.2ヤードに対してわずか6.7ヤードと出てきました。
※よく弾道計測で表される「サイドスピン」ですが、もちろん実際の打球が横方向に回転している数値ではありません。スピン軸の傾きによるボールの曲がりを横回転要素に換算したらどれくらいか…というのが「サイドスピン」ですね。実際には「バックスピンの傾き=スピン軸の傾き」しか実在はしません。
ちなみにこの打球のイメージ映像も表示してくれます。
斜め上空からのイメージ(黄色い弾道)
真後ろからのイメージ
こんな風にイメージも見れます。
(打球その2)初速63.4m/s、サイドスピン85の打球です
これも、総距離は少なく、キャリーは大きく、ランは少なくなっていますね。
斜め上空からのイメージ(黄色い弾道)
後ろからのイメージ
ほぼほぼ、まっすぐですね。
ひっかけ弾道のシミュレーション
「Off Pin」が大きく左にズレた打球のデータです
左に打ち出して、さらに左に曲がっていき、目標方向ラインから37ヤードも左に止まりました。OB級ですね。
画像には距離の数値がありませんので、どのくらい危険なズレ幅だったのかはイマイチわかりにくいですね。
後ろからはこんな感じ…。ううむ、OBかな。
スライス弾道のシミュレーション
大好きなスライス弾道です(自虐)
オフピンが27ヤードほど右へ。うっすら左に打ち出している分、OBは免れそうな気配。もちろんコースによりますが。
うん。自分らしい弾。花は野にあるように…
なんだかんだで見慣れた弾道。落ち着きますね、やっぱり。
ボール種類「レンジボール・タイプ」を選んだのは
今回の検証では、フライトスコープ社シミュレーションのボール種類を「レンジボール・タイプ」にして行いました。
なぜなら、スタンダード・タイプを選ぶと、OK ON GOLFの数値から、かなりかけ離れた値が出てしまったためです。
左が、「レンジボール・タイプ」、右が「スタンダード・タイプ」の数値です。
キャリーも総距離も約7.5%減りました。
OK ON GOLFの「ボール初速」は補正なしの実測値のようです
最初のドライバー飛距離検証の時に推察しておりましたように、どうやらOK ON GOLFの「ボール初速」は、実際の計測値(レンジボールなので初速が出ていない)を表示していて、飛距離として計算される際に補正が行われているようですね。これで、初速の4倍以上の飛距離が出ている原因が判ったという感じです。
今後はアイアンの検証を行ってまいります~。
それでは。
↓こちらもご覧ください。ドライバー検証 1回目
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